有限会社川藤

オストメイト向け洗浄機器をランディングページの活用で販売

相談のきっかけ

開発した製品をホームページに載せても問い合わせはわずか
盛岡市で住宅設備機器、建築機械設備機器、配管機材等の卸売を行う企業。同社の川村正司会長が大腸がんを患いオストメイトとなったことから、人工肛門・人工膀胱の温水洗浄機器『パウチクリーン』を自社の技術を生かして開発。全国のオストメイトに向け販売している。同製品は内閣府より特命担当大臣表彰奨励賞を受賞。
しかしホームページで紹介しているものの、ネットからの成約は年に数件程度の状況。全国で約20万人いるオストメイトのために何とか周知したいと考えていたところ、取引先金融機関の紹介でよろず支援拠点を訪れた。

課題整理・分析

知名度のない製品をどう売っていくのか
同製品は既存の水洗トイレに簡単な工事で取り付けが可能。省スペースで大掛かりなリフォームを必要としないだけでなく、大手メーカーのオストメイト用トイレと比較して大幅に安い。社会的な意義の大きい製品でありながら、知名度の面で苦しんでいる状況であった。ホームページに掲載されているとはいえ、検索等で同製品の紹介ページにアクセスする人は少なく、反応はごくわずかだった。見込客に対して、どのようにアプローチして成約に結びつけるかが課題となる。

解決策の提案と実施

検索広告+ランディングページの活用
真に困っているオストメイトの悩みを解決する製品であること、誰にでも相談できる悩みではないことから、ネット検索との相性が良い製品である。近年のSEO(検索エンジン最適化)における難易度の上昇により、短期間で検索からのアクセスを増やすことは時間的にも確実性の面からも難しいと判断。コストはかかるものの検索キーワード広告によって、短期間で反応を得ることを薦めた。合わせて、広告クリックの飛び先となるランディングページ(訪問者に問い合わせなどの行動を取ってもらうことを目的とした1ページ完結型のホームページ)の構築に着手。ランディングページの制作と広告運用は外注することになったため、業者からの提案書を見ながら修正意見を加えながら進めた。
制作した実際のランディングページ

支援の成果

ネットからの問い合わせは数ヶ月で前年の10倍を突破
ランディングページが完成、広告開始後の数ヶ月でネットからの問い合わせ数は前年の10倍を突破。うち、成約数は4割と大幅に販売数を伸ばすことができた。納入したお客様からは感謝のメールが届くなど、製品への自信を深めている。今後はネット広告の運用をさらに改善して顧客獲得単価を下げるとともに、より多くのオストメイトにパウチクリーンを使ってもらいたいと考えている。

◎相談者の声

本格的なネット事業は初めてと言っていい中で、具体的な提案をしてもらって実際に成果も出たことに感謝しています。また、今回の取り組みを通じて、自社の製品の価値について深く考え、改めて見直すことができました。

◎岩手よろず支援のポイント

相談者はネットで本格的なビジネスを行うのは初めてと言っていい状況だったため、わかりやすい説明を心がけた。また、業者とのやり取りについても、専門家として第三者の意見を加えることにより、より精度の高い制作物が上がるよう配慮した。

担当コーディネーター笹平 拓CO

有限会社川藤
◎代表者名/代表取締役社長 畑本 晃
◎住所/岩手県盛岡市北飯岡4丁目15-15
◎電話番号/019-614-0888
◎HPアドレス/http://www.kawato.jp/