山ぶどう農園 カフェ野の香

売上分析でデザートなど売れ筋を強化し、オープン以来毎年2桁成長!

相談のきっかけ

カフェのオープン前からコロナ禍での対応まで長期に渡る支援
秋田県出身。盛岡で定年退職後、飲食業のご経験は特にない中、H29年に奥様とお二人で創業。雫石町の長山地区という観光地に位置しており、カウンターから見える山ぶどう農園と豊かな自然が素晴らしいランチ&カフェの店舗。R4年度で6期目を迎えた。お二人のお人柄や和む接客も魅力となっている。
当初はランチや山ぶどうジュースを中心として産直の農産物なども置いていたが、「インスタ映えするおしゃれカフェ」の方向に徐々にシフトして、デザート類も充実。
きっかけは、よろずでCOが支援していた他企業様の従業員から、「両親が退職後カフェをオープンするので、相談に乗って欲しい」という事からだった。当初は、ありがちな「産直農園」だったが、ヒアリングの結果「山ぶどう農園」と提案。オープン後はメニューの売上分析を提案し、手書きで正の字で記入してもらう分析を支援。話題性メニューとして「きりたんぽスープカレー」を提案およびプレスリリース支援をしてメディア露出も増えるなど、幅広い支援をして順調に売上が拡大してきた矢先のコロナ禍対応の相談であった。

課題整理・分析

コロナ禍での売上拡大を図るにはどうしていけばいいか?
オープン以来、売上は順調に推移しており、客数も増加していた。また、経営者夫妻のお嬢さんがオープン当初の店内外の和的な雰囲気を「なごむおしゃれカフェ」といった洋のテイストの内外装にシフトしていた。また、インスタ映えするデザートの商品開発のセンスも非常に優れていたため、若いカップルや女性客同士の来店も増加、ランチタイム時などは待ちも出るような状態であった。
しかし、コロナ禍で大半の飲食店が苦戦しており、県内の飲食店でのクラスターもいくつも発生している状況の中、密になってしまう事はなるべく避けつつ売上をいかに拡大していくかという事が課題であった。

解決策の提案と実施

好調なデザートを更に強化して、ティータイムの来店を促進
まず、COはヒアリングで時間帯別の来店状況と個々のメニューの売上分析を行った。その結果、オープン当初のデザートはチーズケーキなど定番的なメニューが多かったためランチの売上が高かったが、現状は新メニューであるボリューム満点のパフェ類が充実し、売上をけん引している事が分析できた。更にデザートのみのお客様も多いため、時間帯もランチタイムにこだわらず満遍なく来店している状況であった。
そのため、混雑しやすいランチメニューは現状維持にして、好調なデザート類を更に強化する事を提案。定番メニューに加え季節限定メニューで鮮度を出し、桃丸ごと1コなど映えるビジュアルで一品単価もアップ。インスタグラムなどでも季節限定メニューの発信を強化していく事で、来店客のSNSでのシェアも促し、デザート目当てで幅広い時間帯に来て頂く事を狙った。

支援の成果

コロナ禍の中、R2年度で前年34%、R3年度で20%アップ
オープン以来、売上は4年連続で2桁成長とコロナ禍にも関わらず、デザート類が全体をけん引し好調に推移している。ティータイム含め、特に女性客やカップルが増加しており、SNSでのシェアも増えている。
一方で、席数やスタッフ数、厨房スペースの問題もあり、今後は大幅な売上拡大を目指さず現状の水準を維持しながらも、常にお客様に新鮮なメニュー提案を怠らずに進化をして、適正規模での顧客満足度を高めていきたい。

◎相談者の声

起業自体を甘く考えており、未経験の仕事で何から始めればいいかわからないでいた所、山口COに相談し、お店の方向性を的確にアドバイス頂きました。他社ではないオリジナルな商品の開発やネーミングの大切さも教えて頂きました。 需要がある所に重点的に力を入れる事により、作業効率も良くなり、売上も上がってきました。的確なアドバイスを頂き本当に感謝しています。

◎岩手よろず支援のポイント

オープン以後、よろずの支援だけではなく、独自に創意工夫しながら営業を続け好調に推移していた4年目(R2年)でコロナ禍に見舞われたという事もあり、まだ経営の年数が浅かったため、コロナ禍対応に迷いがあるようだった。分析データからも既にコロナ禍に対応できる好材料は揃っていたので、現状やっている事に自信を持って頂くよう、「売れているデザートを更に伸ばす」という方針を単純明快に提案し、不安を払拭するよう心掛けた。

担当コーディネーター:山口 敏CO

山ぶどう農園 カフェ野の香
◎代表者名/柳舘 誠
◎住所/雫石町長山堀切野8-52
◎電話番号/090-2020-5747
◎HPアドレス/https://www.instagram.com/yamabudou.nonoka/